担い手となる人材が減少傾向に
近年、物流分野における労働力不足が顕在化。ドライバーは特に高齢化が進み、新たな担い手が減少傾向にあります。人口減少社会に突入しているわが国では、その解消を図らなければ物流の停滞も招きかねないため、これを大きな社会課題と捉え、さまざまな分野で多くの議論がなされています。
SIS(センコー情報システム)とはどんな企業なのか。
物流業界を取り巻く課題から、
その特徴や強みを紐解いていきます。
近年、物流分野における労働力不足が顕在化。ドライバーは特に高齢化が進み、新たな担い手が減少傾向にあります。人口減少社会に突入しているわが国では、その解消を図らなければ物流の停滞も招きかねないため、これを大きな社会課題と捉え、さまざまな分野で多くの議論がなされています。
出典:厚生労働省「労働力経済動向調査」
出典:全日本トラック協会「トラック運送業界の景況感」 ※各年の第2四半期(7月〜9月)の数値を掲載
物流へのニーズは年々増加の一途を辿っていますが、そのなかでも特筆すべきなのは、EC利用数の大幅な増加です。特に、昨今のコロナ禍では巣ごもり需要から、ECがさらに活況を呈しています。しかし、上述した物流業界の人材不足問題があるため、物流業界はいま、大きな変革が求められているのです。
出典:経済産業省「電子商取引実態調査」 注:分野別規模は2013年度分から調査開始
出典:国土交通省「宅配便等取扱個数の調査」 注:2007年度から郵便事業(株)の取扱個数も計上している。
「未来潮流を創る企業グループ」をビジョンに掲げるセンコーグループは、
物流、商事、ビジネスサポート、ライフサポートの4つを主な事業としています。
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人々の日常生活に欠かせない、あらゆる生活関連用品のロジスティクスに対応しています。
住宅の建築施工に必要なあらゆる部品の物流に実績。鋼材や橋梁などの重量物・長尺物の輸送にも対応しています。
安定性の高い物流品質と品質管理にくわえ、環境保全の意識の高まりに応えることにも対応しています。
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※2020年度 売上ベース
主要事業の流通情報ソリューション事業ではセンコーとタッグを組み、流通・住宅・ケミカル業界を中心とした顧客向けに、
さまざまなITソリューションを提供しています。
一つの倉庫のなかでは数百社規模の顧客のモノが管理されており、その種類も商品から原材料まで多岐にわたります。さらに、モノを管理するシステムは倉庫や顧客によってさまざまに構築することが一般的でした。そのため、倉庫内の作業者が顧客ごとに異なるシステムを開発する必要がありましたが、SISは新たに、統一機能を保持するクラウド倉庫管理システムを構築し、システム導入費用と導入期間を大幅に削減しています。
広範囲にビジネスを手がける大手企業の場合、入庫・出庫の管理も全国規模で行われます。その際、在庫の状況によって、あるモノは関西から、あるモノは東北から運ぶということもあり、広域な在庫管理が必要でした。そこで、統合倉庫管理システムを全国の倉庫に導入することで、どの倉庫に発注しても、同様の物流品質を担保することを可能とし、顧客ビジネスを円滑なものへと導いています。
倉庫内でのピッキング作業は、作業者がリストの用紙を見ながらモノを棚から取っていくというのが一般的です。そのため、どの棚に何があるかをいかに把握しているか、作業者の習熟度や慣れによって業務スピードにムラが発生してしまいます。そこでSISでは、自動音声との対話ができるヘッドセットを用いた音声ピッキングシステムを導入。これは、耳に流れる自動音声を聞きながらその棚に移動し、モノを取ったら完了報告をそのまま自動音声に告げるだけで、作業完了がシステム上に登録される仕組みです。これにより、作業者の経験レベルに依らずに作業品質を一定化することを実現しました。さらに、倉庫内で働く外国籍の方向けに、多言語対応も一部導入するなど、新たな挑戦も積極的に行っています。
ドライバー不足が進む一方、物流ニーズは年々高まっているため、限られたドライバーでいかに効率的に運ぶかは近年の最重要課題です。そこで、効率的な輸配送によってドライバーの負担を軽減するために、SISではスマートフォン専用アプリを開発。配送指示の確認から積込検品、配送完了の報告、納品現場の状況を関係者と写真共有・ナレッジ化することを可能にしています。このように配送指示者とドライバー間の情報共有をスムーズに行うことで、ドライバーへの業務効率化を実現しています。
多様化・複雑化する物流において、最適な配車は非常に重要です。特に長距離輸送の場合、配車する担当者の人的ネットワークによって実現している部分もまだまだ多くあります。そのため、SISでは配送ルートの自動算出や、複数運行管理やドライバー向けスマホアプリなどにより最適な配車の自動マッチングを行うことができる新たな配車システムを開発し、各営業所に導入。これにより、最適な輸送物流を実現しています。
近年、環境負荷軽減の観点から、トラックの陸上輸送ばかりに依らず、環境にやさしい船や鉄道コンテナなどに転換するモーダルシフトが注目されています。ですが、輸送モードが異なれば、それぞれ異なるシステムを使うのが一般的なため、モーダルシフトが進めば進むほど、輸送手配にかかる手間が増えてしまいます。そのため、SISではあらゆる輸送モードに対応するべく、システムの標準化を目指しています。これが実現すれば、あらゆる輸送モードに対応した輸配送ルートの自動マッチングも可能となり、さらに最適な物流サービスの提供が可能となるのです。
全国5ヵ所に展開し、それぞれ異なる役割を担っています。